高熱が引いた入院生活後半。
起き上れるようになったので読書がはかどりました。
遅読の私でも、日がな一日読んでいれば
一日一冊読めるものだなと妙に感心もしたのです。

日常生活の中で後回しにされていた小説。
その中で最近精力的にお仕事されている、
梨木香歩さんの作品を2冊続けて読みました。



「僕は、そして僕たちはどう生きるか」
理論社 2011年4月初版


以前にもまして自然志向の強まる彼女の作品。
この本も動植物が物語の中に息づいています。

主人公が14歳、そして冒頭ののどかな雰囲気に、
最初はタイトルの重みに首をかしげていました。
ところが、少年たちのある一日の描写の中で
驚くべき事実が明るみになり…

読み終わる頃には、本の装丁からタイトルから
しげしげと眺め、深い感慨に浸ることになります。
物語自体はすごく淡々としています、それは確か。
そしてそれは、私たちの日常にとても近しいとも言えるのです。





「ピスタチオ」
筑摩書房 2010年10月初版


今までも深められてきた、人の在り方を探求する物語。
前出の小説の一つ前に出版されたお話ですが、
こちらは日常と非日常が絡み合うような魂をも追及する作品。
物語は一人のフリーライターである女性を中心に、
日本とアフリカのウガンダを舞台に思わぬ展開を見せていきます。

エッセイ「渡りの足跡」も併読すると、
彼女の鳥への鋭く深い洞察も相まり面白いです。
アフリカの伝統医の話や紛争の続くウガンダという国(周辺)。
知らなかった現実までが鮮やかに展開するフィクションです。


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